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生活クラブ浦和の「近現代史連続講座」 善方一夫先生の講座のレポートです。

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熱河作戦、他(満州国)
1/24 

  1-24-2



中国で軍が主導権を握ってゆく

★関東軍による熱河作戦

塘沽協定 他 - Wikipedia

熱河省は奉天省と河北省の中間にあり、その帰属は政治的に重大な意味があり、特産物の「阿片」は財源として絶対的な魅力があった。

1933(S8)
1.1  支那駐屯軍・山海関守備隊長 落合少佐の謀略で
   山海関で日中両軍が衝突。
   日本軍が山海関を占領。
   関東軍はこれを熱河省侵攻の好機とした。

2.8  斉藤首相が天皇のところに駆け込み、
   熱河作戦閣議決定を取り消し、
   天皇の裁可も取り消して欲しいと懇願。
   天皇、参謀総長に作戦の許可を与えた熱河作戦を
   中止したいと侍従武官に伝えさせた。
   (天皇は少しだけ不安になった)

2.17 閣議、国際連盟の日本軍満州撤退勧告案に反対
   熱河省侵攻を決定(軍の圧力があった)

4.10 関東軍、長城線を突破し河北省へ侵攻

4.15 天皇、熱河省平定の関東軍将兵に賜りたる勅語を下附

勅語

天皇は満州事変が起こった時、その後朝鮮軍が天皇の許可無く満州へ派兵した時も、天皇は一切咎めなかった。熱河平定で勝利を収めた時も兵士たちは、戦争に勝てば天皇は許してくれるという前例を作っていった。
そのことについて天皇は戦後何も謝らなかったしマスコミも追求しなかった。



★塘沽(たんくー)停戦協定の意味するもの

5.25 国内が不安定な中国側は軍使を日本軍に派遣、停戦を求めた

5.31 日本軍提案による塘沽(たんくー)停戦協定成立

 ①河北省東部からの中国軍の撤退と一切の挑戦撹乱行為の禁止
 ②日本軍の飛行機、その他の方法による同地域の視察
 ③日本軍の自主的な「概ね長城の線」への帰還
 ④非武装地帯の中国側警察機関による治安維持

  ※非武装地帯が設定されたことで中国軍は
   長城線にふれることができなくなったことで
   長城線を境界として熱河省および河北省の関外の部分をも
   領域としる「満州国」なるものの存在を
   中国側が事実上承認する他なくなったことを意味した。

この二国間の協定が、外交交渉でなく、出先軍(関東軍)により
結ばれたことは今後、出先軍が強大な発言権と主導権を
確保したことを意味する。



★満州国建国と天皇

◆1931(S6)10.4関東軍司令部声明

 「満蒙在住、三千万民衆のため共存共栄の楽土を実現せん」

 天皇「本庄司令官の声明は内政干渉の嫌あり。
 今後は此の如きことなき様にしたし。…陸軍の意見は
 適当ならざる様に思われる」(奈良武次日記31.10.8)
 ※溥儀新政権樹立には反対、張学良復帰を適当と考えていた

◆天皇の反応

 1932.1.8
 曩ニ満洲ニ於テ事変ノ勃発スルヤ自衛ノ必要上関東軍ノ将兵ハ
 果断神速寡克ク衆ヲ制シ速ニ之ヲ芟討セリ
 …勇戦力闘、以テソノ禍根ヲ抜キテ皇軍ノ武威ヲ中外ニ宣揚セリ
 朕深クその忠烈ヲ嘉ス
 (喜んでいる)

 1932.1.21
 天皇は荒木陸相、真崎参謀次長に新政権の党首として
 「満州に張学良を復活せしむるには陸軍は何処までも
  不同意なるや」(奈良武次日記)
 (列国が認める中華民国が滅ぼした皇帝を担ぐことに抵抗感)


★満州国の政治組織の問題点

◆中央集権制 -四権分立-

 ・立法院 ・国務院 ・法院 
 ・監察院(行政監察と会計検査の執行)

 ※孫文の五権憲法に準拠(+考試)

 ①立法院
  現在の日本の国会のように議会で決めた法律をいかなる権力も
  否定できないという仕組みにはなっていない

 ※関東軍は立法院は名目的なものにとどめ、解説しない方針
  (満蒙の民衆の政治意識が低かったため)

 ※議会制採用が否決された真の理由は議会によって満州国の
  (関東軍リードによる)統治に制約が加わることの懸念

中央機関

立法院(議会)を欠いては傀儡国家批判に抗弁出来ない
 
 ②建国理念に「政治は必ず真正の民意に従う」と掲げた国家が
  議会を設けない欺瞞に配慮し将来議会を設けると表明した


★問題ある政治組織を通しての関東軍による統治

1930(S5)10
松本侠(関東軍国際法顧問)真国家の諸法制の起案担当に指名され
関東軍高級参謀・板垣征四郎に言われたこと
「満州を完全な(中国からの)独立国にすること。
 日本のいうことを聞いてもらうこと。
 それから共同防衛と言っても国防は日本に任せてもらう。
 以上三つの条件を生かしたものであれば帝国でも王国でも
 共和国でも 何でもよろしい」

組織図


★満州国中央政府における満系と日系の官吏数

建国当初「少数を以て洋書を掌握するの主義に拠る」
(関東軍司令部1932.5「対満蒙方策」)

・1932.5 600名中 日系120名 ~20%を限度とする
・1933.5 600名中 日系1233名
・1935.5 4970名中 日系2386名(48%)

人数


★国務院に権限集中

予算編成-主計処(立法院未開設)


★王道政治

◆三つの柱
     ①順天安民
     ②民本主義   
     ③民族協和
           王道政治

◆五族協和

 本当の民族共和は求めてなかった

◆開拓用地買収
 日本人開拓民用に不当に取り上げた
 満拓(満州拓殖公社)安い地価で買収しようとした


★『国民意識』の注入

◆1942(S17)国務院布告第17号「国民訓」の制定




     

昭和 | 09:13:42 | Comments(6)
コメント
満州と天皇、関東軍の様子がよく分かりました。
 
1月に司馬遼太郎の「坂の上の雲」全8巻を読みました。 日露戦争の後の本当の総括をしなかったことが、その後の第二次大戦にいたる日本軍の暴走を招いたと最後のほうに書いてありました。 戦争は戦勝国のほうが戦後の処理、総括が難しいとも書かれていました。 ともあれ、「坂の上の雲」は、姉の大舅が登場しますし、最後の巻は読み終わるのが惜しいくらいでした。
2010-02-15 月 20:41:25 | URL | mike [編集]
mikeさま、コメントありがとうございます。
「坂の上の雲」は人気がありますね。
実はまだ読んでいません。いつか読む楽しみにとっておきます。
お姉さまの大舅さまが登場とは!
歴史とは今と地続きなのですね。
2010-02-15 月 21:23:14 | URL | ひさごん [編集]
満州国の政府組織は間違っていますよ

「満州建国法令」という書物がありますの、それを参照してください。

昭和七年六月付の日本語に翻訳した物もあります。
2010-10-06 水 00:23:58 | URL | ひろ [編集]
ご指摘ありがとうございます
ひろさんは社会科の先生なのですか?
とても詳しくご存知ですね。
善方先生にこのコメントお届けします。
2010-10-06 水 15:07:04 | URL | ひさごん [編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011-01-03 月 17:52:59 | | [編集]
地図間違ってました
やらもんさま

ご指摘ありがとうございます。
先生の資料の上にとんちんかんな地図つけてしまいました。
何もわかってなくてお恥ずかしいです。
2011-01-03 月 20:28:00 | URL | ひさごん [編集]
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